いよいよ塗装に入ります!
5)塗装
まず用意するのは模型用の塗料。
写真は左からタミヤのスミイレ用塗料、GSIクレオスのウェザリングカラー。右側はサンプルでガイアノーツ社よりお借りした、8月発売予定の同社のウェザリング用エナメル塗料「オイル」と速乾のエナメル溶剤です。
今回はこのような塗料を使って明暗の調子を付け、彫像風の仕上がりを目指します。このうちどれか一種類あれば仕上げられますので、好みに応じて用意してください。
とはいえ、何もサンプルがないと選びにくいと思いますので、白いプラバンにそれぞれの塗料を筆で塗ったサンプルを用意しました。
左からタミヤスミイレ用塗料のブラック、GSIクレオスウェザリングカラーのステインブラウン、8月発売予定のガイアノーツのウェザリングカラー オイルのサンプル。
タミヤのものは模型表面の凹部分に流し込むことに特化した塗料のため、さらっとした状態で若干薄めの仕上がり。クレオスのものは結構しっかりした濃度で透けにくい感じです。ガイアノーツのものはしっかりした濃度でありながら透けているという面白い仕上がりです。これらはみなエナメル系という模型用の塗料でありながらそれぞれに個性が異なっていて興味深いですね。
今回はせっかくサンプルを提供いただいたのでガイアノーツのウェザリングカラー オイルを使用しました。
使用した筆は大分昔に購入した平筆を使っています。これも100円均一ショップなどで購入できます。大きさは一緒に写っている定規を参考にしてください。
続いて用意するのは模型用のエナメル溶剤。エナメル塗料の粘度(ドロドロ~サラサラ具合)を調整したり、ふき取ったりするのに使用するものですが、このふき取りのテクニックを利用してフィギュアに陰影を付けていきます。
写真左はガイアノーツのエナメル溶剤、右はタミヤのもの。塗料の希釈にはその塗料と同じメーカーのものが相性が良いのですが、拭き取りに使う場合はメーカーを問いません。
この写真は先ほどの塗装サンプルをガイアノーツの溶剤で拭き取ってみたもの。この拭き取りがしやすいためエナメル系の塗料を使用するのです。
◆Tips
ここで塗装前のちょっとした下準備を。
ピンバイス&ドリル刃という道具を使って片方の足の裏に1.5mmの穴を開けました。
この穴に写真右のように爪楊枝を差込んでおけば持ち手となり、スムーズに塗装が行えます。
後は塗っていくだけ。
ムラなど気にせずどんどん塗っていきます。
むしろムラが出ていたほうが、より味のある仕上がりが得られる場合もあります。今回使用したガイアノーツのカラーはそのままでも濃度に差が出た仕上がりとなるので、こういった使用法に適しています。
しばらく乾燥させたら、綿棒とキッチンペーパーを用意します。キッチンペーパーが無ければティッシュなどでもかまいません。
まずはキッチンペーパーにエナメル溶剤をしみこませて、一度塗った塗料を大まかに拭き取ったら、細かい部分を同じく溶剤をしみこませた綿棒で拭き取っていきます。
拭き取るといっても完全に拭き取ってしまうのではなく、陰影を残しながら仕上げていくのがポイントです。拭き取りすぎたと思ったときは、その部分にもう一度塗料を塗って溶剤で拭き取ればOKです。
大体仕上がった状態のリーマン本体です。この拭き取り作業がやりにくくなるため、この時点で鞭のパーツはまだ取り付けていません。
そして鞭のパーツを接着します。こうしてみると本体にしっかりと塗料を乗っているのがお分かりかと思います。
この後、鞭部分にも同じような作業をして、全体のバランスをみて若干の修正を加えます。
これが仕上がり状態。とりあえず完成です!
これだけでも、ずいぶん立体感が増しているのが伝わるでしょうか。
これまでキャラクター(人)を塗装したことのない人、更には模型やレジンキットを一切作ったことのない人でも、今回のようにすれば、手軽に陰影の際立った見ごたえあるリーマンを完成させることが出来ます。
是非、挑戦してみて下さい!
次回、いよいよ最終回!もう少しお付き合いください!!
• 初心者でも出来る! 『インゲ・リーマン』彫像風仕上げ~作戦④~ はコチラ
• 初心者でも出来る! 『インゲ・リーマン』彫像風仕上げ~作戦①~ はコチラ
• 初心者でも出来る! 『インゲ・リーマン』彫像風仕上げ~作戦②~ はコチラ
©サンライズ
コメントは停止中ですが、トラックバックとピンバックは受け付けています。