インジェクションキット『破烈の人形 リッタージェット・マーク3 ダルマス』製品化決定!

こんにちは!企画・開発担当のK_NAGAMIです。

インジェクションキットMaster Model Makersシリーズ第二弾
破烈の人形 リッタージェット・マーク3 ダルマス
がようやくご案内出来る運びとなりました。

ご存知の方も少なくないと思いますが元々、当社はインジェクションキットをリリース出来るようなメーカー力だったり、歴史だったりがあるメーカーではありません。
ただF.S.S.に対する思いは絶対に負けない!という情熱・想いで製品化にこぎつけています。

今回GTMをインジェクションキットとしてリリースするにあたり永野先生から
「エンゲージと同じ姿勢で取り組んだものでは許諾が難しいかもしれない」と…
強い覚悟をもって取り組むようにとメッセージをいただきました。

当時はエンゲージSR3後期型のインジェクションキット開発も大詰めでリリースにも目途が立ち、
さぁ次はいよいよGTMだ!
と調子づいていた自分にとって、立ち止まって冷静に考えなおすには充分すぎるものでした。

当然、設計のT-REX社・元木さん や、原型のSyujyuさん にも相談し、あらためて目指すべきものを模索し直すことから始めることとなりました。
また長くそして広く模型・造形に携わり、ユーザー側からメーカー側まで様々な視点で見ることが出来、そしてクリエイティブな意見から実際の開発作業まで幅広く頼れる、岬光彰さん にも開発に加わっていただきました。

当初とにかくあらゆる可能性を追求しようと、訴求面でのインパクト・話題性を検討したり、自社以外ではやらない・出来ないことを探したりと、結果、製品では採用しなかったことも随分と行ないました。
例えば背部スタビライザーでエッジのきいたことをしてみてはどうだろうとアイデアを出しあってみたり…

こちらは概念図を元に実際の試作品も作って検証もした…の一例ですが、結局、色々検討した結果、本製品で力を入れるべきはここではないと今回は採用を見送った次第です(採用していたら相当なコストアップにより売価も爆上がりしていたはずです)。

明日公開のT-REXさんのコメントでも触れられていますが、当然その他の部分においても何ができるか、検証やトライ・アンド・エラーを繰り返しながら少しずつ進めていきました。

また、いざ金型製作に入った際も工場側には、金型の耐久性やコスト面にとらわれることなく、
とにかくシャープな造形と見栄え重視!
このことを何度も何度も伝え、指示しています。

結果、ところどころキレッキレな部分が発生し、監修時、永野先生からも
「これ大丈夫なの?幾つ生産できるの?」と心配され、意気揚々に
「わかりません!」
と私が答える場面などもありました。
…本来メーカーの開発担当者としては即失格とされるエピソードなのでしょうが…

この辺は当社が大手メーカーではなく、インディーズポジションのメーカーだからこそのフットワーク、そしてインジェクションキットメーカーとしての歴史が無いからこそ常識・固定観念にとらわれず決断出来る、等の強みでもあったかと思います。

正直、違いの分かる人しかニヤッと出来ない製品かもしれませんし、加えて今後クオリティアップを図らなければならないことや、もっと突き詰めていかなければならないこともようやく見えてきたりもしています。
いずれにしてもメーカーとして目指す道、プラスチックモデルの従来の枠にとらわれない製品を、等々固まりつつあるところです。

当初、永野先生からいただいたメッセージに対して、出来上がった製品の方向性が結果正しかったかどうかは正直まだ分かりません。ただ…
…第一弾のエンゲージSR3ではこれまでのキャラクターキットの範疇のものでしかない。後追い商品の枠にとらわれない、むしろ外れる気概で新しい製品を目指してほしい…
そんなメッセージだったのではないかと今は思っています。
コミックス12巻でログナー司令も「…を目指していると二流に終わるぞ。自分だけを追え!」と仰ってますしね!

以上のような経緯を経て、遂に
Master Model Makersシリーズ
1/144スケール
破烈の人形 リッタージェット・マーク3 ダルマス
が完成しました。
4月25日(金)、公開・受注開始となります。
どうぞご期待下さい!

なお続いて明日には設計を担当いただいたT-REX社の元木さんからのコメントを紹介予定です。
こちらもどうぞご覧くださいませ。

K_NAGAMI

©EDIT

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