こんにちは!企画・開発担当のK_NAGAMIです。
絶賛受注中のレジンキット「1/100 グリット・ブリンガー」(ノーマルカラーVer.)の完成見本を
プロモデラー・嶋村豊輝さんに手掛けていただきました。
是非、ご覧ください。
グリット・ブリンガー(ノーマルカラーVer.)
製作・文:嶋村豊輝
こんにちは嶋村豊輝と申します。
今回グリット・ブリンガーのレモンイエローカラーを担当致しました。
谷さんよりやってみないかとのお誘いがあり、時間も都合が取れたので挑戦してみました。
■3Dプリンタ出力パーツを組んでいます
製品とは異なる3Dプリンタ出力パーツを組んでいます。
製品版のレジンキャストキットは磨きあがったパーツを複製されるのでありがたいですよね。
3Dプリンタ出力の制作経験がある方は分かると思いますが、サポートの処理や荒れたところなどあるので
全面磨きと成形を行いますなかなかに大変な作業なのですこれが。
製品サンプルとなるわけなのでかなり気を使って仕上げています。
果たしてこれは谷さんの面なのかプリンタのゆがみなのかを精査しながら薄皮を向くように磨きました。
下地の処理が甘いと最後クリアをかけた時にそのまま浮いて出てきちゃうんですよね。
塗り分けのところと墨入れを入れたいところは0.1のタガネで少し掘っています。
足首や後頭部などミチッとしていてすごく良いです。
谷さんの作家性が良く出ていますねカッコいい。
ウネルようなパーツが多く表現が見事で組あげた時にパーツが干渉しない配置など
1パーツづつ関心しちゃうんですよね。
特にデザインで見えない箇所の仕上げとか好きでパーツを眺めてラインどりとかディテール見入っちゃうよね。
あと塗装を考慮した胸部分割などありがてえと感謝しちゃった。
F.S.S.に帰ってきた谷さんの造形を堪能させていただき良い経験になりました。
正直めっちゃ緊張したよね。勝手にプレッシャーを感じながら丁寧に作業しました。
■塗装の準備
0.5ミリ軸を通すパーツが多いので塗装用の持ち手を用意しました。
竹串を買ってきてピンバイスで穴を開けて0.5の真鍮線を刺して瞬着で固定、
30本位作りました持ち手がしっかりしていてエアブラシの風圧に負けないので塗りやすかったです。
腕のV字装甲やフライヤー部、足首装甲などの薄いパーツは手持ち用塗装棒の穴をパーツの肉厚を利用して斜めに穴を開けて塗装棒の差し込みの深さを確保して塗装棒を差しグニっと先端を曲げて塗装をやりやすくしました。
サフ面の荒れているところがあるかもしれませんので6000番のペーパーを軽く当てて表面を整えています。8000番以上だと艶が出すぎて塗料の食いつきに不安が残り、4000番だとサフ層が削れてしまうので6000番が程よい感じでした。奥まったところやディテールが細かいところは磨いていません。
塗装前には必ずホコリを払い、いきなりパーツに塗装せずプラスチックスプーンに試し吹きをして濃度など確認しながら塗りました。
夏場の作業だったので湿度が難敵でしたね。ちょいちょいブラシホースを外して中の水滴をエアダスターで吹き飛ばしています。透明のホースだと水滴が見えて良いですよ。
■カラーレシピ
本体色のレモンイエローを見つける所から
濁りが出ないようにあまり混ぜないで作りたい所なので近い色を探しました、フィニッシャーズとガイアカラーからレモンイエローが出ているので今回はフィニッシャーズを使ってみました。
本体色 「フィニッシャーズ」「Mrカラー」
ピュアホワイトにレモンイエロー
レモンイエローは数的づつホワイトに加え色身を見ながら調整していきました。
デザイン画では上半身と下半身では色味が変わるので腰のあたりを目処にしています。
影色 一段沈んだ部位に色を足しています。
本体色にMrカラーのIDFグレー3を加えて調整しています。
関節色 「ガイアカラー」
エヴァパープルグレー、ニュートラルグレーⅢ・EXシルバー
白を足して明るさを調整しています。もう少しメタル感が出るようにシルバーを多めにした方がよかったかな。
黒 「Mrカラー」
メタリックカラーのグラファイトブラックにマホガニーを加えて少し茶色寄りに
胴・竜骨 「ショウアップ」「Mrカラー」
ショウアップのベースブラックで黒い下地を作りました。
スーパークロームシルバー2を塗装してシルバー下地を塗りクリアブラックを塗装
ポイントの赤 「Mrカラー」
ハーマンレッド下地にホワイトを塗っています。赤は下地のホワイトが入ると発色が良くなります。
頭頂部と黒いライン 「Mrカラー」
ウィノーブラック
あまりマスキング作業の必要のないキットですがここは根性マスキングで塗り分け、クレオスの少しノリが強いオレンジ色のマスキングテープを使っています。密着させると塗料がマスキングテープの隙間に入り込むのを軽減できます。細かく切り出したマスキングテープを貼ってはがした時に仕上げの甘いところは筆でリタッチしています色々な方向からみて塗り残しがないか確認しながら塗りました。
クリアコート 「フィニッシャーズ」
フィニッシャーズのオートクリアでコートしています。
磨きはハセガワのセラミックコンパウンドとコーティングポリマーを使いました。
レインボーカラー 「タミヤエナメル」
エナメルでホワイトを下地に塗りクリアカラーで様子を見ながら色を入れています
パネル内で色が混じっているように塗ってみました。
仕上げにエナメルクリアを塗っています。
ガットブロウ刀身 「ショウアップ」
テラクロームとクロームプライマーで塗装。
テラクロームは吹き付ける時は低圧で吹くと良い感じで反射してくれ塗っていて楽しいですね。
墨入れ 「タミヤエナメル」
塗装色に合わせて色々調合しています。
本体色はライトブラウン系で少し明るい色と2色使っています。
関節部は紫ベースでどちらもあまり強く色が出ないように凹みのディテールのみ墨入れをしてみました。
■使用カラーガイド
「フィニッシャーズ」
ピュアホワイト
レモンイエロー
オートクリア
「Mrカラー」
530 IDFグレー3(現用)
GX218 GXグラファイトブラック
42 マホガニー
SM206 クロームシルバー2
GX101 GXクリアブラック
GX3 ハーマンレッド
GX2 ウイノーブラック
「ガイアカラー」
EV-09 エヴァパープルグレー
073 ニュートラルグレー
Ex-07 EXシルバー
「ショウアップ」
ベースブラック
テラクローム
クロームプライマーセット
■組み立てについて
頭部のクリアパーツと肩のパーツが干渉しないようにすり合わせをきちんとしておくとよいです。
あと頭部周り胸回り足首は接着する順番を間違うと厳しくなるので組み立て前に一度組手順確認をしてから進めました。
腕、足首の分割方法とかかなり楽しんで組めました。
薄い軸を通せないパーツ(腕のV字装甲・足首の側面装甲など)は強力な瞬間接着剤で固定しています、塗料の上からだと塗料ごと接着がはがれることがあるので接着部の塗料をはがしてパーツの素材に直付けしています。
グリット・ブリンガーはカラーバリエーションも多いし魅力的なカラーも多いので違う機体も塗ってみたいですね~。
以上、嶋村豊輝さんによる 『1/100 グリット・ブリンガー』作例記事でした。
なおグリット・ブリンガーは、現在
アワートレジャーYahoo!店【グリット・ブリンガー】
で予約受付中です。
2025年1月10日(金)受注締め切り
となりますので、まだ予約されていない方は、この機会にぜひ宜しくお願い致します!!
K_NAGAMI
©EDIT
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