こんにちは!企画・開発担当のK_NAGAMIです。
原型を手掛けたLIXAさんより、バーガ・ハリについてコメントの続きが届きました。
前回に続きLIXAさんの想いを感じていただきたく、是非ご覧くださいませ。
GTM バーガ・ハリの原型製作について②
製作・文:LIXA
ドーモアラタメマシテ新人のLIXAデス
第一弾に引き続き、「こだわった点」と「カラーレシピ」をご紹介させて頂きます。
⑭スネ内側
バーガ・ハリ全身のモデリングでは、表面装甲と裏側装甲を別パーツ化しています。
しかし、表面装甲の肉厚が非常に薄くなるためキャストでの生産に向かず、ほとんどの装甲は表裏一体化しています。
しかし、スネパーツは比較的十分な厚さが確保できたため、別パーツのままにしてあります。
※裏面装甲パーツが非常に小さいので紛失にご注意ください。
⑮前腕部
14巻47ページに前腕、ヒジスイング内部からせり出すフレーム、手首のカバー装甲が見えており、これらを再現しました。
また2枚重なっている前腕装甲のうち、内側はBS-Rと共通と解釈し、BS-R画稿の形状を参考にしています。
外側装甲は永野先生のご指摘に沿って、肘側が尖り気味で力強さが増しています。
⑯アームフライヤー
ガット・ブロウを収納する際に鍔との干渉を避けるため、若干手首付近が浮き上がる必要がありました。
そのため、裏面に球面状のスイングを配して可動軸としました。
また、表面積が大きく目立つ部位のため、ペーパーがけ・塗り分けがしやすいように3パーツに分けました。
⑰ガット・ブロウ
柄にダイヤマーク状のモールドが片面に3つあります。
デザイン画稿ではこのダイヤマークの外側がエッジとして柄から飛び出しています。
このエッジがバーガ・ハリのガット・ブロウの特徴であり、3Dプリンターの見せ所と思います。
完成見本制作時にも、このエッジを落とさないよう細心の注意を払いました。
⑱ロッカーアーム、KK用放熱フレア、BS用放熱フィン
ロッカーアームはニュータイプ表紙のBSコブラの肩スイング内に配置されている形状を参考にしました。
また、その上にある放熱用フレア(永野先生がKK用はフレアと言われていたのでそのまま呼ばせて頂いています)はロッカーアームに接続されていると解釈してモデリングしました。
KK用放熱フレアの形状は14巻47ページの櫛状フィンを可能な限り薄く見えるように再現しました。
BS用放熱フィン
BS、DS、LAのデザイン画稿には背中にフィンが確認できます。(KKには見られない)
また、13巻23ページのBSの肩にはフィンの上端が描かれています。
KKの放熱フレアとBSの放熱フィンは前側形状は共通なのですが、後ろ側は広がるKK用とは逆に、BS用は一枚のフィンにラインが集中するような形状としました。
⑲股関節スイング
Mk3等の他のGTMでは股関節にスイングが見えており、バーガ・ハリも同様の構造と解釈しました。
このスイング自体を前転・後転させるスイングがあるハズと考え、腰ブロック側にリング状のスイングレールを配置しました。
リング内面は股関節スイングを保持しつつ回転、リング外面は腰アーマーを取りつける基部パーツを保持しつつ回転すると想定しました。
⑳肩スイング
肩スイングはそれ自体が複雑な形状に加え、胸部ブロック、上腕、3枚のアッパーアーマー、フリルパーツ、アイドラフライヤー基部、ロッカーアームという8つのパーツと接続される最もクリアランスがタイトなパーツでもあります。
画像の通り、肩周辺はパーツモデリング以上に、場所の取り合いに苦労しました。
その結果、キットでも肩スイングは最も組み立てが難しいパーツになります。
スムースな組み立てのため、肩スイングパーツの下準備、他パーツとの擦り合わせが非常に重要になります。
このパーツには腕全体の重さを支え、脇の角度をキープする強度も求められるため、前後の貼り合わせをしっかり行ってください。
参考までに、肩スイングと接続する相手に応じて真鍮線径を変えています。
胸部ブロック:Φ2㎜
上腕:Φ2㎜
3枚のアッパーアーマー:Φ0.8㎜
フリルパーツ:Φ1㎜(頂点の一カ所のみ)
アイドラフライヤー基部:Φ1.5㎜
ロッカーアーム:Φ0.8㎜
■カラーレシピ
【KK&BS用濃いグレー】:331ダークシーグレー
使用部分:頭部ドーム状カバー、胸部ドーム状カバー、スネカバー、拳、ヒール
【KK用明るいグレー】:1ホワイト、2ブラック、5ブルーの混色
使用部分:フレーム、関節部等々
【KK用ホワイト】156スーパーホワイト+2ブラック少々
使用部分:頭部、コックピットハッチ、肩フリル、アームフライヤー、モモ
【KK用グリーン】156スーパーホワイト+64ルマングリーン+ブラック
スーパーホワイトとルマングリーンで明るい目のグリーンを作り、ブラックで彩度を落として設定画稿のイメージに近づけました。
【シルバー】:ウレタン系黒サフで下塗⇒テラクローム⇒ウレタン系クリア
使用部分:胴、ガット・ブロウのブレード
【ブラック】:2ブラック
使用部分:ガット・ブロウ柄
番号はクレオスのMr.COLORの番号になります。
-最後に-
求む挑戦者
ニュータイプ誌表紙のBSコブラには、襟と上腕に「爪跡っぽい」モールドがあり、その中に反射板のような光沢のあるパーツが埋め込まれています。
バーガ・ハリにも同様に、襟、肩、上腕、太もも、スネ、アームフライヤー、BSのアイドラフライヤーに「爪跡っぽい」のモールドがあります。
今回のモデリングでは、このモールド全てに半球状の凹みを入れています。
実はこの凹みにステンレス球を貼り付けると、BSコブラのように高級感が出るかもと想像しておりました。
各凹みに合うステンレス球の直径寸法を記載しますので、どなたか・・・
襟:Φ0.5x3x②
肩:Φ0.9x3x②
上腕:Φ0.8x6x②
太もも:Φ0.9x3x②
スネ:(Φ0.4、Φ0.4、Φ0.4、Φ0.5、Φ0.6、Φ0.7、Φ0.8、Φ0.9)x2x②
アームフライヤー:(Φ1.3、Φ1.4、Φ1.5、Φ1.6)x2x②
BSのアイドラフライヤー:Φ0.9x6x②
註:②は左右で2倍の意味
バーガ・ハリのキットを実際に手にして頂ければ、エッジがシャープ、ディテールが多目のパーツを眺めるだけでも楽しんで頂けると思います。
上記おまけ情報が皆様のキット制作をさらに楽しくすることを願っております。
LIXA
以上、LIXAさんによるGTM バーガ・ハリの製作記でした。
なお現在、GTMバーガ・ハリは各種
【バーガ・ハリKK ツラック隊】
【バーガ・ハリKK + バーガ・ハリBS 二体セット【スペシャルパーツ付】】
で予約受付中です。
今月30日をもって受注締め切りとなりますので、まだ予約されていない方は、この機会にぜひ宜しくお願い致します!!
K_NAGAMI
©EDIT
コメントは停止中ですが、トラックバックとピンバックは受け付けています。