『1/20【スコープドッグ】ヘッド&ボディ&ハンドパーツセット』の原型製作について

こんにちは!企画・開発担当のK_NAGAMI(永見浩士)です。
今回は『1/20【スコープドッグ】ヘッド&ボディ&ハンドパーツセット』の原型を担当した岬 光彰氏に原型製作について解説していただきました。ご覧ください!

 


 

■ご挨拶
1/20スコープドッグ アップデート用パーツセット(製品名:1/20【スコープドッグ】ヘッド&ボディ&ハンドパーツセット)の原型担当の岬光彰です。

初めましての方も多いと思うので、簡単に自己紹介を~
97年にホビージャパン誌でライターの仕事をスタートいたしまして、その後、電撃ホビーマガジン誌にて掲載作例と工作系How to記事「すくすくスクラッチ」を連載。現在もガンダムホビーライフ誌(GHL)にて、同記事を連載中です(休みがちですが・・・(汗))。

原型のお仕事では各社でボトムズ、ガリアン、ザブングル等のガレージキット原型、モスピーダのレギオスのインジェクションキットの初期試作。過去にはトイの試作も担当しました。

■製作にあたって
今回はボトムズプラモデルの「マスターグレード」的存在、バンダイ製1/20スコープドッグ をベースにしたガレージキット・・という事で、原型担当としては、かなりプレッシャーを感じながらの作業でした。

自分自身がTVシリーズの放送当時にタカラ社のキットに歓喜&驚愕し、ホビージャパン・モデルグラフィックス各誌の作例に憧れ、MAXファクトリー製ソフビキットやWAVEの追加パーツプラモ、ボークスなど各社のガレージキットを、見て・(小遣いの許す範囲で)買って・作ってきた世代でもあります。製作の際の方向性としては、その過程で様々なものに影響を受けつつ、頭の中で構築された「自分の中のスコープドッグのイメージ」をできる限り原型の形状に盛り込んだつもりです。

パーツ構成は「胴体・頭部・肩アーマー・ハンドパーツ7種+ライフルのグリップ」の比較的シンプルな構成で、元キットが非接着で組み立ててあれば、そのまま今回のキットとパーツを入れ替えて組むことも可能です。

 

■頭部
頭部のドームは半球とバイザーと耳の位置関係を、立体で無理がない範囲で設定画に寄せることを目標に造形しています。ディテールはバイザーの横スリットの入る高さや、頭部の二本のラインのカーブに気を付けています

 

■胴体
胴体は、元キットを使用する腰から下とのバランスを考慮し、背中側の横幅はほぼ同じサイズで作りました。
上面(ハッチの面)と左右の面の、前方向に向けての絞り込みを強くして、左右の面には膨らみのある三次曲面を与えています。ディテールは下半身との違和感が出ないように、六角ボルトなどバンダイ1/20スコープドッグの特徴的な部分に合わせて盛り込みました。

 

■ハンドパーツ
ハンドパーツは、これまでWAVE社のガレージキットや雑誌作例で何度も製作してきて、いつも前よりも良い物を!と思ってチャレンジしている部位です。今回の指は、側面に段のある球関節の丸指で、AT特有の「機械」のイメージと80年代ロボアニメ的な手の「表情」のバランスを考えながら作っています。

キットには、
●握り手(左右)
●平手(左)
●ライフルのグリップの持ち手(右)
●ライフルのサイドグリップの持ち手 (左)
●アームパンチの設定イラストを模した、表情の無い握りこぶし(左右)
が付属しています。

 

■肩アーマー
肩の球形のアーマーは縁にリブの無い、設定画っぽいデザインで作りました。

 

■あとがき
最近雑誌の作例をあまり作っていないので、作った模型について製作文を書くのは久しぶりの体験でした(笑)
簡単な解説でしたが、今回のキットに興味を持っていただければ幸いです。

以上岬光彰でした。

©サンライズ

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